結核ってこんな病気
結核の正体
感染と発病
結核の患者が増えた重要な理由として、世代別に抱えている問題点が挙げられます。乳幼児や学童期の子ども、思春期や青年期の若い人たち、働き盛りの壮年期の人たち、そして高齢の人たちにはそれぞれ結核に対する弱点があります。
乳幼児は結核に対する免疫力がないので感染・発病すると一気に悪化し重症化しやすく、青年期は活動範囲が広く、一見体力があって頑丈そうに見える反面、結核菌に対する抵抗力が弱く、学校や職場などを介して集団感染しやすいです。壮年期は結核菌に出会った機会が少なく、結核菌に対する抵抗力はあまりないようです。
併せて生活習慣病などによって免疫力が低下しているなどで、感染しやすい状態であるといえます。高齢期では若いときに感染し体内で眠っていた結核菌が体全体の免疫力低下によって目を覚まし、発病しやすくなります。このように結核菌は弱っている部分につけこむ性質があります。
それぞれの弱点をついていつのまにか感染し、発病する可能性があるのです。したがって若いから大丈夫だとか、症状がないから平気だとかは、まったく通用しないことを知っておきましょう。
一般に、感染症や伝染病は感染した人のほとんどが発病します。潜伏期間によって感染から発病までに日数がかかることがありますが、せいぜい数日~数週間程度です。短期間で発病するので治療も早期に開始できますし、感染経路の特定もしやすいといえます。ところが、結核はその点でほかの感染症と一線を画しています。まず、結核は感染しても多くの人は発病しないということです。発病のしかたには感染して比較的すぐに発病する「一次結核症」と、感染から数年以上経過して発病する「二次結核症」があります。このように結核の感染し、発病するまでの期間には個人差があります。これは免疫力の強さが感染から発病までの期間に影響するのです。